結局、則本も有原も、んで辰己も決まったみたいだけど、ま、辰己は若干ケースが違うので除外するとして、則本や有原のケースって難しいなぁと。

さて、FAの前にドラフト会議の話をしたいのですが、アタシはメジャーで実施されている、いわゆる「完全ウェーバー制」には反対です。
まず、道義的におかしい。2025年で言えば一番強かったのが福岡ソフトバンクホークスです。んで負けはしたけどホークスと日本シリーズで戦ったのが阪神タイガースです。
この2チームはね、NPBの公式試合(≠公式戦)を最後まで戦ったんですよ。つまり単純に「強かった」だけでなく労力的にも大変だった=一番頑張ったのはこの2チームと言い切れる。
なのにもし完全ウェーバー制になったら一番最後に回されるわけでしょ?何で一番頑張ったチームが損することになるの?これはおかしいよ。

ドラフトの理念として「戦力均等化」がありますが、そもそもですがドラフトで戦力の均等化を図ろうってのがもうおかしい。
新人選手がチームの順位を左右するほど活躍する、そんな例はいくらでもあるけど、その反対、まるで戦力にならなかったケースも無数にある。つかドラフトでの補強というのは基本的に即効性がない。
本気で戦力の均等化を考えるなら、サラリーキャップ制を導入して、翌シーズンのチームの順位に直結する中堅からベテランをかき集めることです。こうすればビジョン的にはともかく、シーズン毎の戦力は均等化します。

で、冒頭の則本と有原の話につながるのですが、何故このふたりがなかなか所属先が決まらなかったか、それは年齢です。
やはり選手寿命は短くなる傾向が強く、さすがに35歳以上の選手を人的補償を出してまで欲しがる球団は今後どんどんなくなると思う。
しかし主力を張ってきたベテラン選手の年俸は軒並み高い。だからBランク以上になってることが圧倒的に多い。となったら「今のチームでは出場機会が限られるけど、他球団でもうひと花」というのがほとんど不可能なんです。

というか、何でAランクBランクCランクの振り分けを年俸で決めるのかが理解出来ない。
昔なら35歳を超えてても数年は一線級で活躍することは珍しくなかったし、金本知憲や和田一浩なんかはベテランの域になってからFAして、FA先でも長期間目覚ましい結果を残したりしました。
でもさ、もうこんなの無理だよ。そんな時代じゃない。とくに野手は球速が大幅に上がったことで35歳で一線級でなんて無理な注文で、どう考えても1年2年活躍出来ればいい方です。

つまりね、現今のFA制度ってベテランが損をする制度なんですよ。
もし能力を衰えを換算して、それでもチームに大きな刺激になるのであれば、ましてや昨今の中日ドラゴンズみたいに数年に渡って低迷したチームであれば、そういう選手でも欲しがる可能性はある。
でもFAなら人的補償が発生する。数年前、中日が中田翔や中島宏之を獲得しましたが、どちらも元所属球団に自由契約にしてもらえたから獲得出来たのです。
自由契約にしてもらえたのはどちらも移籍選手だったからで、もし生え抜きならそう簡単に自由契約にしてくれない。となったらFAしかないけど、FAではどこも獲らない。最悪のスパイラルです。

だからね、アタシはFA制度の根本的な改革が必要だと思ってる。
まず、年俸によるランク付けを止める。これを止めないことには話がはじまらない。つかこんな最悪なランク付けはない。実際BランクかCランクか微妙な場合は他人さんの給料袋を探るみたいな下衆の勘ぐりが発生します。
つか本当はランク付け自体が不要だと思うけど、それでも、となったらもうこれしかない。つまりは「年齢」です。こんな単純なランク付けはない。

具体的には、とにかく24歳以下はFA権取得も、また人的補償も対象外とします。
昨今、大卒選手の方が確実性が高いのもあって、また高卒を獲って上手く活躍させられても、かなり早いうちにメジャーに獲られてしまうので高卒が避けられる傾向にありますが、24歳以下は無条件で保有出来るというのは高卒を獲るメリットになるはずです。
そして24歳以下は無条件で守ることで人的補償の枠も15人とかに出来る。というか一年目を終えたばかりの大卒選手がいきなり人的補償の対象選手になったら、おそらく数年間は追いかけたであろうスカウトの立つ瀬がない。だから年齢で無条件保有は必要です。
今回はこれを第一次保有期間と称します。

で、一応4年区切りでやる。つまり25歳から29歳がいわば第二次保有期間で、おそらく選手として一番油が乗るのがこの期間だと思う。
ただしこの第二次は基本的に優先権が球団にあることにする。だからもし所属球団がFAを認めないとなったらFA出来ない。つまり今のポスティングに近い。
それだと、いわゆる金満球団が馬鹿みたいに選手を保有するだろうから、優先権を実効出来る選手数の上限を決める。ま、そうですね、例えば5人くらいでいいかな。
たとえば今の阪神で言えば、佐藤輝明、森下翔太、村上頌樹、才木浩人、石井大智あたりになるのかね。この辺は実質第二次でのFAは不可になります。

でもこれ、実は現役ドラフトに近い要素もあって、保有リストに入らなければFAが可能になる。しかも実績や前年度の成績に関係なくです。
となったら「飼い殺し」に近いような選手がFA出来るようになる。もうこれだけで移籍が活発になるはずです。
で、第三次(30~34歳)ですが、もうここからは保有リストのような制限はない。さらに言えばいちいちFA権の行使を宣言する必要もない。複数年契約でなければ毎年FAする権利が残ります。つまり2025年FA公示されて、仮に獲得球団が現れなくて元の所属球団と契約したとしても、2026年再びFA権を行使出来ると。

ただし第三次までは「前年度の成績によって」人的補償が発生する場合がある。本当は人的補償はない方がいいんだけど、それだとあまりにも戦力格差が広がりすぎる懸念があるので、もう最大限に妥協して人的補償はキープします。
第二次の場合はそのまま、人的補償対象外の枠は24歳以下を除いた15人が基本で、タイトルホルダー(連盟表彰のあるタイトル獲得者)の場合はこの中から2人獲得出来る。
第三次は24歳以下を除いた40人から、もしくは金銭にする。さすがに24歳以上&40人も縛りがあったらロクな選手が獲れないのは確定なので、この年齢の選手のFA移籍がしやすくなります。
選手側からしても海外移籍が基本線なら人的補償は関係なくなるので、つまり「30歳になったら成績や球団の思惑関係なくアメリカに行ける」わけで。

最後、第四次(35歳以上)はもう完全フリー。人的補償なし、移籍金なし、前年度の成績関係なし、タイトルホルダー経験者かどうかも関係なし。さらにこの場合に限り、年俸のダウン制限も緩和する。
つまりです。本当に「カネの問題じゃない。とにかくもう一度勝負したい」と思えるベテランが遠慮なくチャレンジ出来るようなシステムにするべきなんじゃないか。

となったらです。では一番脂が乗り切った第二次にポスティングでメジャーに行きたい、となったらどうするか。つまり今オフの村上や岡本と同じ。
もちろんメジャーに行きたいと言い出すくらいだからタイトルホルダーの可能性が高いし、間違いなくこのクラスの選手は球団に交渉優先権が発生する保有リストに掲載するはずです。
でもここまでシンプルなら「ではどういう条件で保有リストから外してくれるか」だけを選手(代理人)とフロントで取り決めたらいい。んでそれを公表する必要はないけどNPBには報告する義務を付ける。これで後からポスティングを認める認めないみたいな話にはならないはずだから。

例えば村上のように、ヤクルトが球団経営の観点から最初から認めるつもりなら、低いハードル(50打席クリアとか)を提示すればいいし、いなくなっては困る、球団経営も余裕がある佐藤輝明というか阪神だったら「50本塁打」みたいな高いハードルを設定すればいい。
ただし口頭ではマズいし契約書に書くわけにもいかないから、NPBに報告しておく。もし条件クリアとなったら保有リストから外す、というのが一番綺麗な形だと思います。
で、もうひとつ重要なのは第二次でメジャーリーグ球団と契約する場合は「FA」ではなく「ポスティング」扱いにする。これでどういう選択をするか選手もある程度選べるようになると。もし好きなメジャー球団に行きたいのであれば30歳まで待ちゃいいわけだしね。

これらをやることで、その時点で弱いチームも明確な意図を持ってチームの再建が出来る。例えば主力をふたり失ってでも25歳の若手有望株を獲得して、なんてことも可能にはなるわけで、そこまでやったらたとえ弱くてもファンも「あ、今チームを作り替える真っ最中なんだな」とわりと納得出来ると思うんですがね。



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