なんかソニーが「PS6から物理メディアでのゲームソフトをやめる。これからはダウンロード専売に切り替える」と正式に発表して、これが大きな話題になっているのですが。

ま、アタシはもうゲームをやらないし、PS6を買う予定なんて1ミリもないのでどうでもいいっちゃいい。それはそうなんだけど、いろんな意見を読んでいってね、いや何でそこに触れてるのがないんだってことがあって。つまり「PS本体の利ザヤは?ゲームソフトの利ザヤは?」っての。これがわからないことには議論にならないと思うのですよね。

まずアタシが最初に思ったのが「本体はどこで売るのか?」ってことでした。
つか店頭でゲームソフトが買えないなら店側としても本体を売る意味がなくなる。いやね、例えば「本体は売れば売るほど大きな利益になる=利ザヤが大きい、ソフトはどれだけ売っても展示スペースを取るばかりであまり儲けにならない=利ザヤが少ない」とかであれば、まァPS本体の店頭販売はあるのかもしれない。でももし「本体を売ってもたいして儲けにはならないけど、ソフトで儲かるからその付随として本体も取り扱ってる」とかだったら、普通に考えたら本体の扱いも止めてしまうと思うんですよ。

少なくとも任天堂はそこにかんしてはものすごく気を遣ってる。如何に「店頭での販売が大事」か、正確には「店頭での販売<も>大事」だってことには気づいてます。だからSwitch2のソフトをあんな形で売ってるわけで。
任天堂は「ダウンロード販売が便利かどうか、良いか悪いかの話じゃない。ましてやリアル店舗の利権なんて話でもない。ただ販売ルートを狭くして、それで本当に正しいと言えるのか」みたいなことは確実に考えていると思う。

アタシもダウンロード専売について良い悪いを言うつもりはない。ただ、インターネット完結型のものって、やっぱりパイの広がりに限界があるんですよ。
WBCがNetflix限定になって地上波での放送がなかったのは記憶に新しいですが、これを老害だなんだっていって切り捨てていってたらパイが狭くなる。つか今現在イキってる若者も軒並み例外なくみな年寄りになる。んで年寄りになると面倒なことはしたくなくなる。それはどれだけインターネットが当たり前の世の中を生きてきたとしても「新しいことが面倒になる」ってのは変えられない。それが人間だからです。

つかさ、販売ルートがひとつなくなるってことは、その分の販売台数や販売本数がガッサリ減るってことなんじゃないか。
これも正直ダウンロード販売とパッケージ販売の比率がわからないから何とも言えないけど、仮にダウンロード販売8、パッケージ販売2だとしても単純に売り上げが2割減になる。このゲーム開発高騰化時代に売り上げが2割も減るって大変なことだと思うけど、それ本当に大丈夫なのか?

まァそれもいいや。アタシが一番危惧しているのはエントリタイトルの通り「店頭アドバタイジングの消滅」なのですよ。
これはジャスラックとかにも言えるんだけど、あまりにもジャスラックが出張ってきてから街中から「BGMとしての流行歌」が消えた。それでなんとなくその曲を認知してとか、何度も街中で聴いてるうちに好きになってたみたいなことかなくなったんです。
では今、アトランダムにざっくり今流行ってる流行歌を知りたければテレビの歌番組しかないんだけど、そもそも歌番組自体が少ない。アトランダムでって縛りを入れるならテレ朝の「ミュージックステーション」と今春から始まったフジテレビの「STAR」くらいでしょう。あとは紅白を含めた年に数回の歌番組特番か。

インターネットってね、ピンポイントで興味があることにたどり着くのは容易なんだけど、その代わり「ざっくり把握」みたいなのが極端に向いてない。そりゃAIに「最新流行曲をざっくり教えて」って聞いたらいいんだけど、その聞くってのは能動的にやんなきゃいけない。
能動的には一切知ろうとはしてないんだけど、何か知ってる、それこそがアタシは<流行>だと思う。

別に過去を美化するつもりはまったくないし、それが良かったとも思ってないけど、かつて街中のあちこちに「ファミコンショップ」ってのがあった。んで「ドラクエ3」の発売日には店頭に長蛇の列が出来たし、それは大々的にニュースで取り上げられたりもした。
これはもう、確実にブームなわけですよ。だってこれらのことは「ゲームなんか1ミリも興味のない」、ただ普通に生活するために生きてた人であれば知ってたんだから。

でも店頭で「PS6は扱いません」となったら、普通の人っていうか、それこそかつてはファミコン少年だったけどもうゲームをやってないおじさんはPS6のことなんか知らないままです。
でもSwitch2は知ってる。やってなくても知ってる。何故なら店頭に並んでいるから。
興味のない、もしくはかつてはあったけど現在は興味のなくなった人を切り捨てるのが本当に正しいのか。

いやもちろん商売として「パイをこれ以上広げる必要はない。堅実に今いる顧客だけで回していけたら十分だ」ってのはアリなんですよ。
でもさ、それをやるにはあまりにもゲームの開発費が高くなりすぎじゃないか?つか大きな見返りがあるからこそ元手をかけるんじゃないの?元手ばかりかかってたいして見返りがない、どころか赤になる可能性すらあるって、それではまともなゲームを開発してもらえなくなると思うんだけど。

ダウンロード専売が良いか悪いか、それは一概に言えることではない。でもたしかなのは大きなカネが動くビジネスはなるべく販売ルートを広くとる、間違っても狭めるようなことはしてはいけないってことだと思う。
逆にもしダウンロード専売にしたいなら、ゲームソフト開発企業に大きなリスクと取らさせない、極端に言えばワンオペで1ヶ月もあれば作れるマシンでないと。これなら仮に月の粗利が30マンとかでも作る人間は出てくるからね。

でもさぁ、仮にもPSっつーかプレイステーションなんて名称をつけた世界的大企業のソニーが作るゲーム機でしょ。そんなことが出来るわけがないし、だったら販路を狭めて購入機会の損失だったり、店頭アドバタイジングがなくなるリスクを負う必要はないんじゃないかなぁ。



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